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ヘアケア製品、化粧小物など多岐に渡る製品で展開する柳屋本店の第19代目社長に、外池榮一郎氏が就任した。1615年創業という長い歴史を刻み続ける一企業として、今後どのように市場拡大を図っていくのか。外池新社長にインタビューした。
--社長就任後、心境や仕事上でどういった変化がありますか。
最終的な決断を下すという責任が加わった点。企業の不祥事が目立つ昨今、組織の信用の重要性をますます痛感している。経営者としての責任を果たす上でも、専務を努めていた頃以上に、製品や社員の動きを細部まで把握しておく必要がある。しかし、これまでも会社方針や企画のとりまとめなどの社長業務は代行していた。得意先などにも以前からよくしていただき、面識もあることから、ビジネスの進行上での大きな変化はない。
--現在の混迷する市場を切り抜けるにあたり、メーカーとしてまずは何が必要とお考えですか。
メーカーにとって最も重要なのは製品の企画内容。十数年前と比べ、ドラッグストアは急増。薬局のように緊張して身構えていた消費者の意識も変わり、今では平気で素通りできるほど抵抗なく利用されている。また、そうした店で製品を手に取る消費者の購買心理は、量販店で購入する消費者と異なる。何かのついでに立ち寄るケースが多く、わずかな時間で潜在ニ−ズを引き出す訴求力が製品自体にますます要求される。
--その状況のもと、御社としてはどのように対応していく必要がありますか。
流通関係者には、商品企画と販売企画の担当双方が両輪となってアプローチすることが最重要。どちらかが弱いと必ず限界が来る。バイヤーに商品特長や販促内容などに納得して頂くためにも、プレゼンテーションには必ず商品・販売双方の企画担当者が揃って出向き、市場概況、商品の将来性、利益など多角的に説明できる体制を強化している。トータルで理解されることが、ロングセラー製品の誕生にもつながっていく。
--自信作を投入しても、想定通りの結果がすぐに出ないというところがこの業界の難しさでもありますが。
ロングセラー製品誕生には、単に商品のメリットをプレゼンテーションするだけではなく、諦めずにアピールしてきた背景がある。もちろん、見切りをつける決断力も重要だが、動きがあるにもかかわらず振るわぬ動きと即決してしまうのは、流通関係者・消費者を裏切ることにもなりかねない。訴求方法次第で伸びる可能性は充分あり、それを探る過程が差別化の具体策に導くこともある。「髪のつるつる美容液」はその一例で、製品特長の分かりやすいパッケージや単品での訴求ができる点で消費者の関心を引きつける、とバイヤーからの評判も高い。潜在ニーズを喚起するアイテムとして訴求に注力していきたい。
--競争が激化する現状を踏まえると、結果に結びつけるためにも組織内の意思統一はますます重要となってきますね。
しかし、目先の売上ばかりに捕らわれるのは、社員に無理をさせ企業や商品の信用を失いかねない。売上以上に利益を重視し、柳屋の方針に自信を持って前進していくことこそが肝心。市場シェアの増減にかかわらず順調に動くブランドやアイテムは必ず存在する。個性ある製品の提供と共に、流通関係者、消費者の方々それぞれにも貢献できる企業を目指したい。
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