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髪にも心にも彩りを
−−創業100年を迎えました。
「国内の市場経済は成熟期を迎えており、ヘアカラーの市場構造も一つの転換点に来ている。一時、ヘアカラー市場が一気に伸び、シャンプー市場を追い越したが、その後反動もあり今期もマイナスになるかもしれない。ただ、市場は縮小しているが、染毛率は下がっていない。今の需要は本来あるべき姿に近づいているので、決して低迷しているとは思っていない」
「ヘアカラーは100年の歴史の中で、90年はT老いを隠す白髪染めUの歴史だった。昔は染めていることに気づかれないほうが良かった。当社は明治38年2月に創業以来、ヘアカラーイコール白髪染めイコール『ビゲン』で『ビゲン』を売ることが会社の業績が伸びる時代だったが、今は時代の節目に来ている。時代の変化に合わせた企業活動をしていかなくてはいけないということで、数年前から核になるマーケティング活動のあり方を検討し始めていた。それがたまたま創業100年だった。これから変わっていきたい自分たちの姿を議論の中心にマーケティング委員会を3年前に設置、1年前にプロジェクトを立ち上げ今年4月に具現化した」
−−VIを実施しましたね。
「次の時代への進み方を検討する一方、これまで培ってきたいい伝統を顧みて問い直した。そのための中核プロジェクトとして『VI』(ヴィジュアルアイデンティティ)を行った。ロゴマークなどコーポレートブランドを見直す中で、単に見栄えの美しさではなく、最終的に美しくなって喜んでもらうことが一番の目的だという思いで『カラーユアハート』(心に彩りを)をコーポレートブランドスローガンに掲げた」
その人に合ったヘアカラーを
−−市場は落ち着いてきたのでしょうか。
「当社は80年代後半くらいから、ヘアカラーをファッションとしてアピールしていきたいという活動を意識的に行ってきた。徐々に受け入れられてきてはいたが、一つの起爆剤になったのはサッカー『Jリーグ』のスタート。その後のワールドカップなどスポーツ全体で男性も染めるようになり、テレビタレントも使うようになった。あまり明るいのは少ないが、真っ黒に戻しているわけではなくTちょっと明るくきれいに染めているUことをアピールするファッション性のある商品に変わってきている」
――何が重要になってきますか。
「その人らしい美しさを引き出すような、一人一人に本当に似合うヘアカラーは何かを、もう一度考えることが一番大事だと思う。ホーユーを漢字で書くと月が二つに友達の友。元々友達同士力を合わせて仲良くやっていきましょう、という意味だ。暖かくてファミリーな当社のイメージに加えて、もっと積極的でオシャレな、ファッショナブルで新しくてセンスのいいライフスタイルを提案しながら本当の文化としての定着を目指したい」
−−昨年はヘアケア市場に本格参入しました。
「ヘアカラーでは全6ブランド、やはりヘアカラーを中心に置いている。常によりよいものを目指して処方を変え、リニューアルをしていきたい。ヘアケア剤では当面『ビューティラボ』主体。当社はヘアカラー専業として、どこにも負けない品質を維持してきていると思う。ヘアカラーの開発技術を培ってきたということは、毛髪の基礎的な研究もやってきたわけで、ヘアケアの技術も持っているということでもある。ヘアカラーを使っている人が多いということは、今のカラーバリエーションに合った髪をより美しくするというカラーケアニーズがあるということで、必要な技術もT白髪染め時代Uとは違ってくる。この分野も非常に技術の進歩も早くなってきているが、成果を生かしてヘアケアの分野にも積極的展開していきたい」
専業の強み、そして海外
――少子化は黒髪用市場に影響していますか。
「少子化世代に入り、新たに使う人は毎年確実に減ってきているが、もちろんどの世代のニーズに合ったものも提供していく。むしろ重要なのは、今、団塊の世代が60歳近づいていることだ。一般的には60歳を超えると染毛率は下がっていくが、その世代の方がいつまでも若々しく、積極的に外へ出て行くと、オシャレをしたくなる。会社は辞めても人生の引退はしないで積極的なライフスタイルを維持してもらえるかどうか。そういう世代にアピールし、そういう生き方を続けられるよう支援できれば、当社にとってもお客様にとってもいいことだ」
――今後の海外市場における展開は。
「現在、正式な代理店のある輸出国は約70カ国。工場は中国とタイにあり、7月にはインドネシアに合弁の現地法人を設立した。成長のためには、特にアジアに力を入れていかなければいけない。以前は当社製品と現地製品では技術力に圧倒的な差があったが、今は近づいてきたし欧米のメーカーもアジアに力を入れているので、技術力の差だけでは勝てない。必要に応じてASEAN諸国や韓国、台湾に現地法人や工場などの拠点を作り、現地に行ってマーケティング活動を行っていきたい。アジアからさらに世界へ展開していくのが、次の100年に向けた一つの目標だ」
−−今後の方向性をアピールしてください。
「当社は市場データも豊富で、販売の体制もできているので、今後も専業メーカーならではの新しい提案ができると思っている。消費者の行動の変化予測は難しいが、今後も現状で甘んじることなく市場の変化に合わせて体制作りを進めていく。当社の核になる国内のヘアカラー事業は重視しながら、ヘアケア剤の分野を伸ばすことと海外市場を開拓することが、これからの成長の部分だ」
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