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−−最近の線香市場状況についてどのように捉えていますか。
工業統計によると、2000年のデータで線香の市場規模は約333億円、前年よりやや減少しています。最も頭が痛いのは、出荷重量、数量自体の伸びていないという点です。
−−ローソクはいかがでしょう。
2000年で127億円と、前年より16億円ほど増加しています。この伸長は久しぶりのことで、一つの朗報と言えるでしょう。SRIの統計では、線香カテゴリー全体で前年比103%、ローソクは100%となっています。
−−両市場を通じて、この推移に対する感想は。
これまで聖域とも言われてきた線香・ローソクの単価だが、ここへきて少し下がり気味なのは気になるところです。特に彼岸やお盆の時期にそうした動きが見られることには注意をはらっています。
−−日々のビジネスにおいて、そうした実感はありますか。
昨年末ぐらいから市況が冷え込んでいるような感じがしています。ただ、線香・ローソク業界に限ったことではないとは思いますが。
−−業界全体による取り組みも求められるところです。
この業界は比較的、棲み分けができています。一方では競争があるのも事実です。ですが、これからは競争だけでなく各社間で情報交換を密にするなど、業界としての在り方も変わっていく必要があるのかもしれません。実際、組合の会合でも活発な意見交換ができるようになってきました。競争は競争、協調すべきことは協調していかなければなりません。
−−トップメーカーとして果たすべき役割も大きくなってくると思われますが。
市場規模を拡大するような政策を進めていかねばなりません。もちろん競争はあって然るべきものですが、最近は海外から墓参物の流入が増えていることもあって、我々としては価値ある物についてその価値をしっかり伝えていかねばなりません。
−−そうした中で各種商品の施策も活発なようですね。
線香の使用機会を増やすといっても、容易なことではないのですが、それでも我和としては進めていかねばなりません。新発売した「かたりべプラス」などは、線香でありながら仏事以外にもルームインセンスなどとして使っていただけるような仕様になっています。また「天壇」は、専門店で扱う高レベルな製品を量販店で求める消費者の方々に満足していただける物。品質、価格ともにしっかりした製品を手掛けていきたいという考えの表れとも言えます。
−−いずれも品質・機能重視という点で共通していますね。
他の日用品メーカーも含めて、PB製品に対する危機感が大きくなってきたと考えられます。そのために新たな付加価値をもって差別化、ブランドを育成していきたいということだと思います。それによって流通段階での利益額が上がり、卸店や小売店の方々にとっても喜んでいただけると思います。極論すれば、機能開発して市場規模を拡大する、新たな市場を創造することが我々の唯一の使命であると言えます。
−−今年のお盆へ向けた施策としては。
一昨年に「水晶ローソク」を取得、この浸透のために昨年は店頭重視の姿勢で進めてきました。今年は新たな商材である切り花の長持ち剤や墓石クリーナー、耐風ローソクなど新しい関連商材で売り上げを伸ばし、この需要期における市場全体の拡大につなげていこうと考えています。
−−最近は観劇会も盛んに実施しているようですね。
5月から約2カ月間かけて、沖縄を除く全国で観劇と寄席を行っています。ここでは私自身が挨拶をしますし、商品の展示も、CM上映もしています。非常に泥臭い活動ながら、お客様と直接触れあうことで日本香堂の熱心なサポーターになっていただく可能性が高いのが強みです。こうした時代だからこそ求められるコミュニケーションが、そこにあるからでしょう。
−−流通との関係については、どのように考えていますか。
線香・ローソクについては卸店としっかり取り組んでいくことが重要です。また、消費者の方々は高齢者が多く、一般小売店の比率が高いのも特長です。例えば、芳香剤と同程度の市場規模がありながら、量販店などを見ると売り場は小さいという現実があります。ここは我々としても努力すべき点でしょう。
−−ドラッグストアでの取り扱いはいかがでしょう。
正直言って、これからの課題であると思います。ただ、これから拡大するチャネルであることは間違いないでしょう。
−−商品面で幅が広がったことで、さまざまな対応が可能になってくるのでは。
高機能・高価格帯の製品、関連製品も含めて、店頭で満足していただける商品構成になってきたので、その意味では今年のお盆にも期待しています。
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