◎勝ち組業態セミナー◎
 プラネットマーケティングフェアの特別企画ツアーとして、『デフレ時代の「勝ち組業態」視察セミナー』が行われた。当日は、メーカー、百貨店、報道など関係者19名が参加。商業開発の企画や調査を進めるシーズの月泉博代表取締役を講師に迎え、高業績小売企業として注目の高いユザワヤ、ザ・百円館ダイソー、ドン・キホーテを視察した。

■地域密着展開を誇るユザワヤ
 はじめに、ユザワヤ津田沼店を視察。JR津田沼駅や大型小売店、予備校などが近隣に並び、好立地に位置している。地域全体的にファッション性というより生活感が漂い、ユザワヤ店内もその雰囲気を感じ取った作りを重視している。
 中でも特徴の強いのが、近隣住民との交流に着目したサービス展開だ。地下1階と4階には、「ユザワヤ芸術学院」と命名したカルチャー教室を開講。陶芸やステンドグラスなど様々なコースを用意している。教室はガラス張りで、買い物客が自由に見学できるような形式を取っている。講義で学んだ内容を帰宅後即復習したいときなどに、思い思いの材料がすぐ購入できるのもこのシステムのメリットだ。
 また、子供だけでなく、プラモデルなどの大人の男性向けのホビーフロアも展開。射撃コーナーなどを設け、ファミリーでの来店を促している。
 
■アイテム数で消費者満足獲得
 次に、ザ・百円館ダイソーギガ船橋店を訪問。売り場面積最大の町田店に次ぐ計1700坪に及ぶ規模の店内、全7フロア(地下を含む)を視察した。
 ここで最も注目すべきは、約6万というアイテム数の多さ、ジャンルの幅広さといえよう。「ザ・浴用」「ザ・健康・美容」という具合に、各フロア7〜10の用途別に商品を分類している。飽きが早い消費者が増えてきたことから、商品の入れ替えには細心の注意を払っている。そのため、文具・CDなどの人気ジャンルは存在しても店頭に定着した特定製品は少なく、特に化粧品などは常に新鮮味を欠かさぬよう店内の演出にこだわっているという。
 
■敢えて探させる圧縮陳列
 最後に視察したのは、ドン・キホーテ原木西船橋店。深夜営業を行っており、午後10時〜12時頃の来店者が最も多く、家電製品が人気だという。深夜営業だけでなく、「見にくく、探しづらく、取りにくい」という独特な店内演出が、若者からの人気を集める要因となっている。つまり、必需品を単に低価格で提供するのではなく、「どこにあるのか」「何があるのか」という探求心とともに遊び心で手に取らせる過程が支持されている。こうした店作りは、「面白い店内にしたい」という方針のもと、各売り場を各担当者に分担し思い思いに演出させることから始まったという。バックヤードは敢えて置かず、常識の限界を超える商品数を与えることで、結果、売り場は今日のような圧縮陳列となった。また、天井や店内放送も、視覚・聴覚効果で来店者を楽しませるツールとしてフル活用している。